将棋の館−盤上のドラマ−/平成最強者列伝/棋神の寄せ
平成2年谷川VS佐藤康光の王位戦7番勝負最終局。当時谷川28歳、佐藤20
歳。
しかし下馬評は全くの互角。第6局に追いつかれ”谷川危うし”の声も多かった。
上図以下△95飛▲61飛成り△41歩▲95銀△同香▲89玉△76桂
▲95馬 △97銀▲77銀△57角▲98歩△88香▲同銀△同銀成り▲同金
△97銀まで谷川勝ち
タダで取れる銀を取らずに△95飛!これで▲61飛成りに対する△41歩が可
能となった。
最終手△97銀に▲同歩は△79金、▲78玉は△68金以下の寄り。しかしこ
こで投げた佐藤も素晴らしい。本当に美しい投了図となった。
最後にこの将棋を現地で観戦した米長邦雄永世棋聖の感想を伝えておこう。
”△95飛。なんという素晴らしい一着。これには驚いた。こんなに驚く手を見た
のは本当に久しぶりである・・・最後の△97銀がまたなんという一着か。振り返
ってみると、本局は佐藤君としても十分に自分の将棋が指せたはずである。しかし、
終盤の20手程は谷川王位に何かが乗り移ったとしか思えない。それほどの棋神に
も勝る指しっぷりであった。”
棋史に残る妙手