将棋の館−盤上のドラマ−/女流棋士列伝/苦節15年、頂点へ!−第27期女流名人位戦5番勝負第5局−VS中井
斎田が本格的に将棋を始めたのは高校生の頃だという。決して早いほうではない、むしろ晩学というべき
だろう。
そのせいか、清水・中井と比べ、タイトル争いでは遅れをとった。一時期は若手3強の影に隠れがちにな
っていた時もあった。
しかし、プロデビューから15年、ようやく彼女に女流名人位のチャンスがやってきた。
局面は辛抱を重ねた斎田が△74桂と飛車に当てたところ。
▲83飛成△同玉▲81飛△72玉▲91飛成△82銀▲94竜△54角以下、斎田勝ち。
時間のない中井、秒読みの声に追われ▲83飛成と突撃してしまう。しかし、ここは▲85飛と我慢し
△66歩なら▲77金寄でまだ大変だった。
△82銀が磐石の受けで、以下は先手に勝ちがない。
遅咲きの花が咲いた。15年という時をへて・・・
確かに人間が大成するのに、早くからその道へ進むことは大切なことだ。
しかし、人間誰しも回り道や迷い道を経験するだろう。
本当に自分の進みたい道に気づいた時、その時に”遅すぎた”ではやりきれない。
彼女の活躍は我々に”何かを始めるのに遅すぎるということはない”ということを教えてくれている。
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