矢倉は先手有利か?
近年の矢倉戦法において、46銀・37桂の破壊力はすさまじく、一時は勝率6割を超える
とも言われてきた。
桂損・香損は当たり前−損が損を呼びしまいに角損。駒得を頼りに辛抱に辛抱を重ねながら、
しかし結局最後には、一度も攻める順がまわらずツブサレテしまう可哀想な?後手。
ここ数年プロ間でも矢倉の採用率が減少してきたのは、後手を持って矢倉を指す人が少なく
なってきているということなのかもしれない。
ところで、この無敵を誇る(プロ間で勝率6割なら、”必勝”と言っていいでしょう。)
46銀・37桂についに有力な対抗策が発見されたらしい。
飛車先を84歩で止め、94歩と端を突き93桂から85桂の活用をみる。
これが現在46銀・37桂型に対する有力な対策で、発見したのは森内八段。
森下八段はこの”森内流”こそ、これからの矢倉戦法の主流となる、と言っていた。
私は技術的なこと(特に矢倉)は正直よくわからない。けれど”勝率4割”の側を持ち、
何とか指せる順はないものかと研究を続け、ついに有力な発表を行った森内八段には敬服する。
まさにプロの矜持という感がある。
今回の”森内流”のことで、一人の棋士のことを思い浮かべる。
昭和50年代、居飛車穴熊の猛威の前に、振り飛車党が次々と居飛車に転じる中で、居飛車
党−しかもコテコテの本格矢倉派−から振り飛車党に転向した男を。
その男の名は小林健二。
彼がvsイビアナに果たした役割は皆さんよくご存知のことでしょう。
ここにも強烈な”プロ魂”を感じる。